生えたばかりの歯はデリケート。

生えたばかりの永久歯の表面は粗いため、汚れが つきやすく、酸に対しても十分な抵抗力がありません。

乳歯にくらべて丈夫といわれる永久歯も、生えたて の時期は、実はむし歯になりやすい状態なのです。

永久歯が生える時期はたえず観察を。

生えたての歯はデリケートであることに加え、生えかわり期は、乳歯と 永久歯が混在することで、歯並びがでこぼこし、むし歯になりやすい時期です。

また、永久歯がなかなか生えてこなかったり、乳歯が抜けない、といったトラブルもこの時期特有の現象です。

歯の生えかわりの時期を把握し、絶えずお子さまのおロの中をケアして あげましよう。

乳歯のむし歯にご注意を!

乳歯がむし歯になっても、永久歯に生えかわるから大丈夫。そんな風に思っていませんか?

乳歯にむし歯が多いと、永久歯にもむし歯が多くなる傾向があります。

乳歯のむし歯を放置 するとその下にある永久歯の成長を妨げることもあります。

歯の生えかわりはここをチェック! こんなときどうするの?

①乳歯が抜けたのに永久歯が生えてこない

乳歯が抜けてから3ヶ月間は、 経過を観察しましよう。もし半年経っても生えてこなけ れば、歯科医院へ。

乳歯の下にちゃんと永久歯が あるか?本来不要な歯である 過剰歯がないか?レントゲンな どで調べてもらう必要があります。

②乳歯が抜ける前に 永久歯が生えてきた

歯科医院で抜歯をしてもらう必要がある場合があります。

乳歯が抜ける前に永久歯が生えてきた場合、永久歯の位置が本来と異なる場所に生えてくる場合がありますが、乳歯を抜くことで、正しい位置に永久歯が 戻る場合が多いとされます。

③乳歯がいつまでも 生えかわらない時

単に生え変わるのが遅い場合と、 もともと乳歯の下に永久歯がない 先天性の場合があり、いずれの場合でも、歯科医院でレントゲンを撮ってもらう必要があります。

前者の場合は経過を観察。生えか わるまで待つケースが多く、後者の 場合は、乳歯を使い続けるか、もしくは歯列矯正により乳歯を抜いて 永久歯を寄せてくる方法などがあります。

生えかわり期のむし歯予防に! 2大おすすめケア

●フッ素塗布

生えかわりたての歯はデリケートでむし歯に弱いですが、 逆にフッ素を取り込みやすいという特性もあります。

フッ素には歯を強くし、むし歯になりにくくする働きがあり ます。フッ素配合のハミガキでみがくことに加え、歯科医院 でのフッ素塗布の処置も、生えたての永久歯のむし歯予防 に効果があります。

●シーラント

むし歯予防の処置として、歯の溝に樹脂を埋めるのがシー ラントと呼ばれるものです。

生えかわりたての歯がむし歯になりやすいのは、歯の溝が 深いのも原因のひとつ。とくに溝が複雑で、ハプラシの毛先 が届きにくい、生えたての永久歯の奥歯にはおすすめ。

歯の溝を埋める樹脂には、フッ素が含まれており、少しずつ フッ素が徐放されて歯に取り込まれ、歯が丈夫になります。