歯の教室
歯が悪くなってから歯医者さんへ行く?それとも、悪くなる前に歯医者さんへ行く?
むし歯は、細菌が食べ物の糖質を栄養にして「酸」を作り、その「酸」によって歯が溶かされる病気です。 一度むし歯なってしまうと、二度ともと通りには戻りません。むし歯にならないために、歯医者さんでの定期的なケアとおうちでの毎日のケアを継続されることをお薦めします。
歯医者さんでのプロフェッショナルケア
歯医者さんでは、「PMTC」と呼ばれる予防の為のケアが受けられます。 「PMTC」の主な流れは以下の通りです。
歯のクリーニング
むし歯菌は、「バイオフィルム」と呼ばれる細菌の膜を形成し、これがむし歯の原因となります。 この「バイオフィルム」は通常のハミガキでは取れません。 歯医者さんでは専用の機械で「バイオフィルム」を取り除いたり歯の汚れをクリーニングできます。
歯のフッ素ケア
フッ素の効果 … フッ素は自然元素のひとつです。歯質強化作用が注目され、世界各国でむし歯予防に利用されています。
期待効果① 酸に溶けにくい強い歯をつくる
期待効果② むし歯菌が酸を作るのを抑制する
期待効果③ むし歯になりかけた歯を健全な状態に近づける(再石灰化)
①フッ素塗布
フッ素の入ったジェルを歯に塗ります。 フッ素濃度が高いため一度に高いフッ素の効果が得られます。
②歯の予防コーティング
フッ素の入ったコーティング材で歯をコーティングします。コーティング材がフッ素を取り込む機能を持っている製品もあります。フッ素含有のハミガキ剤などでフッ素を取り込み継続的にフッ素の効果が期待できます。
ココがPOINT
- フッ素取り込みのできるコーティング剤では、フッ素入りのハミガキ剤やジェルをお使いいただくと、フッ素をコーティング材に補充することができます。
- コーティング材は歯の色に近いので、見た目の違和感はほとんどありません。
- フッ素ジェルを塗布するだけの方法より長持ちします。
お子さまのむし歯予防に
お子さまのむし歯予防には、フィッシャーシーラント処置をおすすめします。 乳歯の奥歯や生え変わったばかりの臼歯(永久歯)は、溝が深く、歯ブラシが届きにくいため、むし歯になりすい場所です。 フィッシャーシーラントとは、むし歯になりやすい歯の溝を、フッ素含有の樹脂でコーティングする処置のことです。
おうちでできるむし歯予防
毎日のハミガキや規則正しい食生活など、おうちでできるむし歯予防もあります。
1.毎日きちんとハミガキしましょう
食べかすに含まれる糖質はむし歯菌の大好物です。毎日ハミガキし、お口の中をむし歯菌が住みにくい状態にしましょう。
フッ素配合のハミガキ剤を使うことにより、更にむし歯予防効果は高まります。
2.規則正しい食生活を心がけましょう
歯の表面は食べたり飲んだりするたびにむし歯になりやすい酸性に傾きます。常に食べ物を口に入れている人はその分むし歯になるリスクが高くなります。 規則正しく食事を取り、ダラダラ食べることは控えましょう。
3.食べ物はよく噛んでだ液をたくさん出しましょう
だ液にはお口の中を洗い流す自浄作用と酸性に傾いた歯を中性に戻す再石灰化作用などがあります。 だ液が出やすいように、よく噛んで食べるように心がけましょう。